「とき」復活。
2002/03/03


”とき”といえば、かつて日本を代表する特急のひとつだった。
上野と新潟を結ぶL特急だ。
これにのって、上京していった人は多い。

新潟県の農家は、かつて、長男以外は家を継ぐ事ができなかった。
そのため、東京へ行って商売をはじめる人が多かった。今でも、東京では銭湯や理髪店などに新潟県出身の人が多い。
そんな人たちが、正月やお盆に帰省する時は、きまって”とき”を利用していた。
新潟県人には、思い入れ深い名前なのだ。

そんな”とき”も、時代の流れで、上越新幹線の開業とともに、超特急に出世した。
ちなみに速達タイプの”あさひ”は、磐越西線経由で新潟と仙台を結んでいた特急の名称だ。
こちらは、本数も少なく、もともと、新潟と仙台では交流も少ないため、県内でもなじみの薄い特急だった。
”とき”が各駅タイプなのに、”あさひ”が速達だということにも違和感は有ったが、よりによって”とき”を廃止してしまうなんて意外だった。
JR東日本の感覚は、それを利用する地元ユーザーとはまったく異質のもので、不快感さえ覚える。

今、新潟県では、平山知事を先頭に、”とき”復活の運動がおきているそうだ。
佐渡に棲む特別天然記念物の朱鷺の復活ムードとも重なり、またワールドカップ新潟開催にあわせ、新潟県をアピールする狙いも有るようだ。
一日も早く、新潟の空と上越新幹線に”とき”が、舞い戻る日を望む。


”とき”略歴
とき    上野−新潟
昭和37.6.1在来線運行開始
昭和57.11.15新幹線昇格
平成9.10.1廃止




思い出の特急
かがやき
金沢−長岡
”北越”の速達タイプ。
北陸方面から長岡で乗換えて東京へ行く為の連絡特急。


つるぎ
大阪−新潟
寝台特急。


あさひ
新潟−仙台のち新幹線(上越)に昇格。


雷鳥
大阪−金沢・富山・新潟
平成9.10.1富山−新潟間廃止
大阪−金沢・富山等は、現在も運行中。


白鳥
大阪−青森
平成9.10.1廃止
昼間の特急として最長距離を走っていた。
新潟駅でのスイッチバックがなつかしい。




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