蕎麦

新潟県は蕎麦処だ。そう言われてもピンと来ませんでした。
蕎麦といえば、関西のうどんに対して関東の蕎麦というイメージが有ったからです。
それ以外には、蕎麦といったら信州というイメージも強い。
関東とりわけ東京の蕎麦といえば、ザル、盛りなど浸け汁に浸けて食べる冷たいタイプがメインで、江戸っ子は三箸半で・・・なんていうのもこのタイプです。
しかし、ニシン蕎麦に代表されるように暖かい出汁のある物も多い。
関西との違いで、関東のきつね蕎麦を関西ではたぬきと言う事は有名ですが、これも暖かいタイプの蕎麦です。
しかし、新潟県では、蕎麦屋に入っても、冷たいタイプの蕎麦しか置いていない店が多い。
新潟県の蕎麦は、つなぎに山芋などを使っていて、腰が強いのが特徴です。”へぎ”といって大きな盛り蕎麦の蒸篭に1口分ずつ小分けして数十口分が盛られてあり、それを何人かで食べる習慣というのも有ります。
新潟県下では、蕎麦は関西や関東のファーストフードと違って、比較的高級な食品と捉えられているという感じが有ります。
もちろん、中には高速道路のサービスエリアや駅の立ち食い蕎麦などファーストフード的な所も有るには有りますが、こちらは暖かいタイプの蕎麦がメインで、冷たいタイプの蕎麦をメインにしているほかの蕎麦屋とは、違う物として扱われているようで、少数派です。
関西では、うどん文化の影響でしょうか、冷たいタイプの蕎麦を好んで食べる人は少ない様です。うどんよりも蕎麦を食べるという人自体少ないのですが、その中でも冷たいタイプの蕎麦を好む人はごくわずかのようです。その為、夏以外はざるそば等を置かない店も多いです。冷やし中華と同じような扱いなのだろうと思います。
関西で、暖かいタイプの蕎麦に馴れていた私は、新潟県に来てそういう店が殆ど無いので驚いたと同時にちょっと淋しかったです。

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