生活文化編

1.食文化

新潟県を代表する食べ物を挙げなさいと言われると私は”のっぺ”を挙げます。
のっぺとは人参、大根、こんにゃく、蓮根、とり肉、ごぼう、などを乱切りにしたものを、醤油味のダシで煮込みカタクリ粉でとじたものです。
新潟県ではどこの家庭でも我が家の味ののっぺがあるようです。(地域によっては無いそうです。)
のっぺは他県では”のっぺい””のっぺいじる”等と呼ばれ主に西日本では冷やしたものが、東日本では暖かいものが好まれるようですが、いずれの場合もあまりポピュラーとはいえず、そういった面では新潟県の名物といっても良いようです。

その次ぐらいに代表格なのが蕎麦でしょう。
県外の人にはあまり知られていないのですがやはりこれも新潟県の名物です。特に長岡市よりも南側に位置する小千谷市、十日町市付近は有名です。
新潟県の蕎麦には”へぎそば”と呼ばれる物が有って、へぎと呼ばれる大きな四角いざるそばのざるの様な物に一口分ずつに分けた物がたくさん盛られていて、これをみんなでつゆに付けて食べる物です。
新潟県の蕎麦はコシが強いのが特徴で、家族や気のあう仲間で”へぎ”をたべに行くのは一つの楽しみになっています。

新潟県は昔から三大杜氏の地とされ清酒造りの盛んなところです。有名な所では”越の寒梅””吉乃川””朝日山””水の如し””久保田””菊水”等々有りますがやっぱりお薦めは”久保田”の”萬壽”でしょう。一般的には最高級とされているようです。そのほかには”水の如し”も大好きです。その名の通り冷やで水の如く飲んでいます。

それ以外には、やはり米の産地と言う事で米菓の生産が盛んです。中でも柿のタネは有名です。あと”栃尾の油揚げ”も有名です。


2.農産物

新潟県の農産物と言えば皆さんご存じのように、代表的なのは米で、中でもコシヒカリはあまりにも有名です。
コシヒカリはもともと福井県で開発されたのですが、稲が倒れ易く育てにくい為、福井県では好まれませんでした。
それが新潟県で育てられ、味と艶で他の品種よりもはるかに優れている事が判りその後、現在のように多く育てられるようになりました。
そのコシヒカリも米の自由化でブランドの差別化が進み、中でも最もおいしいとされる魚沼地方のものは特に魚沼コシヒカリと呼ばれる様になりました。その他にも、上越地方の”雁木通り”柏崎市の”綾子舞”などが有ります。
最近は、一時の過剰気味の人気も薄れ、値下がりが激しいのが心配です。

新潟県は、またフルーツ王国でもあり、桃、葡萄、梨、西瓜などが名産品としてあげられます。 とくに、”八珍柿”や洋梨の”ルレクチェ”などは、特産品として有名です。

あと稲作をしていない水田を利用した蓮根の栽培も盛んです。最近では県内各地で休耕田を利用した蕎麦の栽培も始まりました。
食品以外には、あまり有名ではないのですが、新潟県の県の花でもあるチューリップの栽培が盛んです。
チューリップは砂地での栽培に適した植物ですが、新潟県上越市付近から村上市付近まで延々と海岸沿いに砂丘が続いている為チューリップ栽培には適した土地柄といえます。
特に新潟市と新発田市の間に有る豊栄市は栽培が盛んです。新潟県全体の栽培高は、常にチューリップ祭りで有名な富山県と首位争いをしている程です。


3.雪の降る場所

新潟県は雪国なのでどこでも何メートルも雪が積もると思っている人が多いようですが、そんなことはありません。
海岸沿いや県央地区は1月後半から3月始めの内の数日程度雪が積もる程度でもちろんよく雪は降りますが雨になる事も多いです。数日間路面が雪に覆われている事はあまりありません。
新発田市、長岡市、上越市などでは市内でも場所によっては、もう少し降ります。年に1〜2週間程度路面が雪に覆われている事が有ります。また中心部は別として2メートル以上積雪する事も有りますが、除雪融雪の設備が整っていて生活には、さほど影響しません。
新潟市内においては冬でも雪は降りこそすれ積もる事はほとんどありません。都内でも年に数回数センチ程度の雪が積もる事が有りますが、それに近いと思ってください。
したがってたまに10〜30センチ程度積雪すると新潟市内に住んでいる人はスノータイヤ(スタットレス)を付けていない人も多く、大騒ぎになる事もあります。
とは言え、やはり雪国新潟県。山間部では何メートルも積雪し冬季一時的に孤立してしまう所も有ります。


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